2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22654008
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大鹿 健一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70183225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角 大樹 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (40313324)
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Keywords | primitive sability / unmeasured lamination / dynamics / semi-group |
Research Abstract |
大鹿はKIASのWoojin Jeon,Inkang Kim,Toulouse大学のCyril Lecuhreと共同で,自由群のPSL(2,C)への表現空間について,faithful discreteな表現がprimitive stableであるための,必要十分条件をending lamhlationの性質に関する条件で与えた.これはY.Minskyが提出した問題への答えになっている.またCyril Lecuire,Inkang Kimと共同でおこなってきた,feely decomposable Klein群の収束定理に関する研究を最終的な形に高めた.さらに,昨年度の研究対象であったreducedBers境界の空間と集合としては類似しているが,位相が全く異なる,unmeasured lamination space(これは曲線複体の無限遠境界になっている)について,その自己同相群は,拡張された写像類群に一致することを示した,これはPapadopoulosにより示された,自己同相は,あるdense subsetで拡張された写像類の作用に一致するという結果の本質的な拡張となっている. 角はランダムな複素力学系と正則写像で生成される半群の力学系を両者を交錯させながら研究した.特にランダムな複素力学系で現れるが,通常の複素力学系では現れない興味深い現象を複数発見してそれらを組織的に研究した.特に半群作用のJulia集合の研究を推進した. 以上の研究はいずれも国際研究集会などで発表されている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書作成時に計画したとは,異なった方向からであるが,写像類群を曲線複体の無限遠境界の自己同型群として実現することに成功した.これにより写像類群のdynamicalな解釈が可能になった.また正則写像の半群の作用に関する研究も着実に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は写像類群の無限遠境界の作用を生かして,Teichmuller空間の,W-P計量,Funk計量,Teichmullerコンパクト化,Bersコンパクト化などの幾何学的研究を推進したい.そのためにまずW-P計量,Funk計量については,その大域幾何的性質を調べる必要がある。またTeichmuUerコンパクト化についてはそのreauctionを考え,写像類群を作用させたい.Bersコンパクト化については,その表現空間でのsingurahtyを調べる. これらの研究を内外の研究集会での講演や研究連絡を通じて発展させていく.
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