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2010 Fiscal Year Annual Research Report

タンパク質の構造解析に対する位相幾何学的研究

Research Project

Project/Area Number 22654016
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

平岡 裕章  広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (10432709)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 泉 俊輔  広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90203116)
大西 勇  広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (30262372)
Keywordsホモロジー群 / タンパク質 / 圧縮率
Research Abstract

本年度はProtein Data Bankが提供しているデータ形式を入力とし,それをもとに単体複体モデルであるVietoris-Rips複体を構成し,そのホモロジー群を計算する数値計算手法の開発にとりくんだ.その結果ファンデルワールス半径をパラメーターとするVietoris-Rips複体のフィルトレーションに対して,ベッチ数のプロットを得られるだけではなく,それらの生成元の追跡を可能とするpersistentホモロジー群の導出までおこなえるようになった.
それらのデータを解析した結果,ファンデルワールス半径パラメーターが0.6から1.8の間に特徴的なスケールが3つ存在することがわかった.それらの中で最初に現れる最も小さいスケールのピークはベンゼン環に対応する位相不変量であることがわかった.一方で中間スケールのピークがタンパク質の柔らかさ・ゆらぎの指針である圧縮率と相関を示す結果が得られた.最後に現れるスケールはVietoris-Rips複体特有の近似誤差であることが予想される.これはpersistentホモロジー群を調べた際に,全ての生成元が中間スケールから最大スケールへの移行に伴い一度消滅していることから推察される.この可能性を検証し,さらに今後ホモトピー不変性を有するCech複体を用いて同様の議論を展開できるように現在改良中である.また各アミノ酸を頂点と見なす粗視化モデルと中間スケールの関係,および圧縮率との関係も調べ,これらの統計的特徴がタンパク質を幾つかの種類に分類する傾向を持つことも徐々に明らかになっている.

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Published: 2012-07-19  

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