2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22654045
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
阪上 雅昭 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (70202083)
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Keywords | 生物集団 / 画像解析 / 情報伝達 / 数値シミュレーション / 自己推進粒子 / べき分布 / 合体成長方程式 / power spectrum |
Research Abstract |
[研究1]ハイスピード動画の解析による魚群の情報伝達機構の定量的研究 Tu-Toner modelの数値シミュレーションの結果に対してpower spectrumを用いた解析で波の伝搬を捉えることができている.本研究では,この手法を昨年度水族館で撮影したハイビジョン・ハイスピード動画に適用し,burst modeという速い情報伝達機構の性質を定量的に研究した.一方,aggitation modeは魚の曲がりの情報が必要なので,個体識別しなければならない考えていた.ところが,実際に撮影を行うと,屈曲により光の反射が変わるため,外光の条件の良いときには,aggitation modeの伝搬が反射光の伝搬として捉えられることを発見した.そのため,クローズアップ画像での画像解析による各個体の屈曲の定量化をしなくても,aggitation modeの伝達速度の計測が可能であることを示した [研究2]群れのサイズ分布の統計的性質 外洋ではさまざまな大きさの魚群が存在する.例えば,熱帯マグロについては群れのサイズ分布が観測により調べられている.群れのサイズを個体数Nで表したとき,そのような群れが捕獲される頻度がNの-3/2乗であることが知られている.本研究では,この魚群の統計的性質についてToner-Tuモデルという魚群のモデルによる数値シミュレーション,および合体成長方程式を用いた解析を行った
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