2010 Fiscal Year Annual Research Report
揺らぐ環境にある生体分子における機能発現機構の「頑健性」の解明
Project/Area Number |
22654047
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
戸田 幹人 奈良女子大学, 理学部, 准教授 (70197896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福水 健次 統計数理研究所, モデリング研究系, 教授 (60311362)
高見 利也 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 准教授 (10270472)
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Keywords | 分子機能 / 統計的因果推論 / 階層性 / 集団運動 / 不変集合 / 非線形動力学 / 生体分子 / ウエーブレット |
Research Abstract |
(1)階層的集団運動を抽出する計算科学・「データマイニング」の開拓 タンパク質の分子動力学データの解析に関しては、Protein Data Bank(以下でPDBと略す)で1TIBとして登録されている酵素(正確には、TTLと呼ばれる酵素の安定構造の一つ)に対する時系列解析である(M.Kamada, M.Toda, M,Sekijima, M.Takada and K.Joe, Chemical Physics Letters, Vol.502 (2011), pp.241-247)。時系列データの時間スケールは全長で2ナノ秒であり、タンパク質の機能に関して何か主張するには短すぎるが、解析手法のテストとして手始めに行うには良い。この研究では、ウエーブレット解析と特異値分解を用いた「集団運動」の抽出と、その「集団運動」相互の相関に関する解析を行った。 (2)階層的集団運動に対して相関・因果関係を解析する統計的因果推論の構築 ウエーブレットで抽出された特徴的時間スケールの異なる振動緩和モードにおいて、それらの間のエネルギー移動過程の解析に向けて、ウエーブレット解析とカーネル主成分性解析を組み合わせた新たな解析手法を開拓しつつある。 (3)大自由度由度非線型力学系の不変集合解析非線型力学系の不変集合解析 NHIMsにおいて法双曲性が破れる分岐現象の詳しい解析を行い、従来、反応過程を解析する際に用いられてきた統計的反応論を越える、新たな理論的可能性を示した点が大きな成果と言える.(H.Teramoto, M.Toda and T.Komatsuzaki, Physical Review Letters, Vol.106 (2011) 054101)
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Research Products
(5 results)