2010 Fiscal Year Annual Research Report
円柱配置パターンの対称性に誘起される新しい多安定メモリ性液晶配向準位
Project/Area Number |
22654052
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 潤 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10200809)
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Keywords | 対称性 / 配向 / 多安定 / メモリ効果 / パターン / 競合 / 液晶複合系 / ソフトマター |
Research Abstract |
さまざまな対称性を持つ柱の配置パターンをUVレーザー掃引装置により、液晶セル中に作り込むことに成功した。本年度は、ラージスケールの規則パターンで、局所的な配向メモリ性を持つ配向ポテンシャルの実現を試みた。4角格子、3角格子(6角格子)、非対称菱形柱配置パターンを作成し、柱に囲まれた領域の液晶に配向パターンが局在化する状態を実現した。局在化した配向のメモリ性は、柱間の距離、I-N転移温度からの冷却度に依存する配向弾性定数などに依存して変化することも分かった。現在、強力なレーザー光による配向回転を用いて、配向を回転させることを試みている。ビーム径に依存した回転力が重要であり、しきい値や回転ダイナミクスを測定することで、配向ポテンシャルの具体的な形を測定できると考えている。今後は、パターンサイズを減少させたり、今年度の試行から得た柱壁面での配向力の調節法を用いたりして、柱配置の中に配向が局在化する状態から、非局在化する状態転移を研究する。非局在化した状態でも、柱パターンの配向ポテンシャルが有効に作用することが確認できれば、多安定性を持つ一様配向状態が出現したことになる。この一様配向状態で柱配置を替えたセルを作成し、外部磁場を用いて配向ポテンシャルを実測することで、柱配置のパターンと配向ポテンシャルとの関係を明らかにする。最終的には、任意の方向に安定化された、ランダム安定化配向状態を実現する。
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Research Products
(21 results)