2011 Fiscal Year Annual Research Report
外部磁場により変調できるヘリックスペプチドキャパシタの創成
Project/Area Number |
22655032
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森田 智行 京都大学, 工学研究科, 講師 (20335194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 俊作 京都大学, 工学研究科, 教授 (80150324)
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Keywords | ヘリックスペプチド / 自己組織化膜 / 分子メモリ |
Research Abstract |
金基板上にヘリックスペプチドを固定化し、外部刺激より、ヘリックスペプチドの長軸が、基板表面に対する傾き角を変化させる分子システムを構築し、分子メモリとしての展開を図る。外部刺激として、磁場や電場を取り上げている。磁場に対しては、磁性ナノ粒子をヘリックスペプチドの末端に結合させる。一方、電場応答型の分子システムでは、ヘリックスペプチドそのものがダイポールモーメントを有するため、外部電場にそのままで応答できると考えられる。そこで、まず、電場応答型分子システムの構築を行った。外部電場に応答して、ヘリックス軸の傾き角が変化する場合、その変化を簡便に検出できる必要がある。このために、ペプチドの末端にポルフィリンを結合した。具体的には、16量体ヘリックスペプチドのN末端にポルフィリンを結合したPor16SSおよびC末端に結合したSS16Porを合成した。ヘリックスペプチドの反対末端には、金基板への固定化のため、リポ酸が結合している。合成において、ポルフィリンの酸素存在下での光酸化反応により、リポ酸が酸化されてしまうことから、様々な反応の工夫を行った。これらのペプチドを金基板に固定化し、FTIR-RAS測定により、ヘリックスペプチドの基板法線方向からの傾き角を求めた。さらに、基板のUVスペクトルを測定したところ、基板表面で隣接するポルフィリン環はJ会合体を形成していることがわかり、ヘリックスペプチドの傾き角と対応していることが示された,
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