2010 Fiscal Year Annual Research Report
単一分子実時間計測による超分子モーターの運動機構解析
Project/Area Number |
22655034
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高島 義徳 大阪大学, 理学研究科, 助教 (40379277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青木 裕之 京都大学, 工学研究科, 准教授 (90343235)
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Keywords | 超分子科学 / 分子モーター / 単一分子計測 / 回転運動 / 回転制御 |
Research Abstract |
本研究課題においては、究極のナノマシンとして分子サイズの駆動素子"分子モーター"を構築することを目的にしている。輪と軸分子からなるロタキサンは人工回転分子モーターのモデルとして、最も適した構造をしており、我々はガラス基板上にロタキサンを構築し、単一分子観測を試みた。本年度はロタキサンモーター分子一個一個の回転運動をリアルタイムにてにて直観察し、回転運動速度の制御と新しい回転運動の計測方法を試みた。 人工モーターモデル分子の合成 1.新規CD-子モーターの合成 ガラス基板上でのシクロデキストリン(CD)-分子モーターの構築に当たって、高精度で単一分子計測を妨害しない分子設計を行う事が何より重要である。そのため、ローターとなるCDには発光強度の強い蛍光色素を結合し、その発光を通して精度の高い観測を行う。また色素分子がCDの運動を直接反映するために、CD-色素間がリジッドに結合されていることが重要である。上記のような基本的な重要ポイントを押さえ、ペリレンジイミド(PDI)を色素分子とした[2]ロタキサンの合成を行った。PDIは水に対する溶解性が低いため、PDIの両端にCDを修飾したPDI-CD_2を合成した。PDI-CD_2は逆相クロマトグラフィーにより精製を行った。 2.PDI-CD_2を用いた蛍光顕微鏡観察 PDI-CD_2を分子して、カラス板上にロタキサンを作成した。作成したガラス基板を蛍光顕微鏡により確認したところ、明確な単一分子による蛍光発光を確認することができた。またデフォーカス測定も成功し、回転分子の分子配向を決定することができた。観察された蛍光発光はこれまでのRhodamine分子と比較して、はるかに観測しやすく、単一分子観測に適した分子設計であることが示された。現在、さらに滴下溶液の粘度による影響について検討し、単一分子顕微鏡による計測を行っている。
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Research Products
(14 results)