2010 Fiscal Year Annual Research Report
高効率的な芳香族ハロゲン化合物の電解無害化処理およびハロゲン回収システムの開発
Project/Area Number |
22655048
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渕上 壽雄 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10016701)
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Keywords | 電解水素化 / 環境浄化 / 電解還元 / 脱ハロゲン化 / リサイクル / パラジウム電極 / 流通式電解 / 芳香族ハロゲン化合物 |
Research Abstract |
本年度は下記のテーマについて研究を行い、所期の目的をほぼ達成できた。 1.電解水素化/脱ハロゲン化システムの設計と試験運転 水素吸蔵金属であるPd(パラジウム)を管状に加工した電極(陰極)を使用し、反応基質を含む溶液が管の内側を流れる流通式反応システムを設計・試作した。実際にクロロベンゼンを溶解させた溶液で試験運転を行い、電極触媒的脱塩素化が進行することが分かり、本電解システムの妥当性を検証することができた。さらに、最適化に向けた改良設計を行った。 2.有害な芳香族塩素化合物の脱塩素化処理と最適条件の導出 本システムの汎用性を広げるために様々な芳香族塩素化合物の電極触媒的脱塩素化を検討したところ、広汎な芳香族塩素化合物に対して本電解システムが有効に作動し、脱塩素化を達成できた。また、最適処理条件の導出を行なった。 3.塩素以外のハロゲン化合物の脱ハロゲン化(脱臭素化、脱ヨウ素化) モデル化合物として同一芳香環に種々の置換基を有する臭素化合物やヨウ素化合物を選定し、これらの電解脱ハロゲン化について検討したところ、脱塩素化と同様に脱臭素化や脱ヨウ素化が進行することから本システムの有用性を示すことができた。
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