2012 Fiscal Year Annual Research Report
光増感剤ナノ粒子からの一重項酸素生成能の評価と消色用色素のスクリーニング
Project/Area Number |
22655064
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
高橋 由紀子 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (00399502)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 一重項酸素 / 有機光増感剤 / 色素分解 / 光増感酸化反応 |
Research Abstract |
将来の紙のリユースを目指し、光照射によって化学的に発生させた一重項酸素により印字を消色するシステムの構築を目指し、一重項酸素を光照射によって効率よく発生する有機光増感剤ナノ粒子の開発および一重項酸素によって効率よく消色する有機顔料および染料の選定を行う。一重項酸素の新たな応用を創出するものであり、ナノサイズ化による光増感剤の一重項酸素発生能への影響を評価し、かつ一重項酸素によって消色する色素を消色速度によって選定し、最終的には消色可能な光増感剤と色素の組み合わせを提言する。 本年度は、昨年度に開発を進めた、消色色素を溶液で導入した実験システムをより改良し、具体的には、450 Wの光源は、非常に高温となり、IRカットフィルタと水、クールプレートがなければ発熱の影響を抑えることができなかったが、光源を100 Wへと変更することで、IRカットフィルタとクールプレートのみで、ナノ粒子膜と消色色素溶液を室温程度に保つことが可能となった。また、消色色素を溶液としたため、ナノ粒子膜を上部に配置する必要があり、これを達成するために光透過性の石英と透明な両面テープ、さらにナノ粒子膜を作製、剥がしやすいメンブレンフィルターの選択を最適化した。消色色素溶液とナノ粒子膜の距離を0.3-3 mmまで制御するために、カメラ用のワッシャー厚さ0.15 mmを使用し、水溶液量も計算して変化させ、レーザー測位にて距離測定を行って確認した。以上の反応系にて、Rose bengal、TPP、Rubreneを光増感剤として、消色色素RNOにて退色を確認した。Rubreneナノ粒子膜では、光照射下で酸素分子の付加体による黄色蛍光減少が観測され、これを加熱することにより、蛍光が復活する現象を見出し、本膜は一重項酸素を光により付加、熱により解離・再生する膜であると予想した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)