2010 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケール伝導用スピンプローブの開発とそれによる表面ラシュバ系のスピン流の研究
Project/Area Number |
22656011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平原 徹 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (30451818)
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Keywords | 物性実験 / 表面・界面物性 / スピンエレクトロニクス |
Research Abstract |
本研究の目的は研究代表者のグループが長年培ってきたナノスケール電気伝導測定技術を拡張することである。そのためにまず、表面におけるスピン伝導を測定する新たなプローブを作成し、実際にそれを用いて表面ラシュバ系のスピン伝導計測が可能なことを実証したいと思っている。初年度の本年はプローブ作成を実際に行った。ナノスケール伝導測定用の金属被覆カーボンナノチューブ(CNT)探針は従来から使用していたが、非磁性体である白金を主にコーティングしていた。今回初めて磁性体であるコバルト鉄(CoFe)を被覆した探針の作成を試みた。蒸着スピードなど様々なパラメータを最適化し、実際にCoFe被覆のCNT作成が可能なことが分かった。この針を用いてAFM観察を行い、ハードディスクの磁気情報が検出できることが明らかになった。ただ酸化しやすいため、大気中に保管しておくと磁性体としての機能を保持できる期間が非常に短いことも分かった。そこで簡易真空槽を購入し、そこで保管しておくことで機能維持に努めている。今後は実際にスピン伝導へ応用できるか検証を行っていく予定である。さらに他の強磁性体や超伝導体を被覆したCNT探針を作成し、どの針がスピン伝導計測に最適かを詰めていく予定である。
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[Journal Article] Direct spectroscopic evidence of spin-dependent hybridization between Rashba-split surface states and quantum-well states2010
Author(s)
K.He, Y.Takeichi, M.Ogawa, T.Okuda, P.Moras, D.Topwal, A.Harasawa, T.Hirahara, C.Carbone, A.Kakizaki, I.
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Journal Title
Physical Review Letters
Volume: 104
Pages: "156805-1"-"156805-4"
Peer Reviewed
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[Journal Article] Electron compound nature in a surface atomic layer of two-dimensional triangle lattice2010
Author(s)
I.Matsuda, K.Kubo, F.Nakamura, T.Hirahara, S.Yamazaki, W.H.Choi, H.W.Yeom, H.Narita, Y.Fukaya, M.Hashimoto, A.Kawasuso, S.Hasegawa, K.Kobayashi
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Journal Title
Physical Review B
Volume: 82
Pages: "165330-1"-"165330-6"
Peer Reviewed
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