2011 Fiscal Year Annual Research Report
溶液中で単原子観察可能な高速原子間力顕微鏡法の開発
Project/Area Number |
22656014
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菅原 康弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40206404)
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Keywords | 原子間力顕微鏡 / 単原子観察 / 固液界面 / アクティブダンピング / 位相変調方式 / 光てこ / 高速スキャナー |
Research Abstract |
溶液中で反応・機能している最中の固体表面の結晶構造や物理化学的性質の変化を原子分解能でリアルタイムに観察することは、固体表面の反応や機能の解明にとって極めて重要である。本研究は、『溶液中において固体表面の個々の原子を観察でき、しかも、そのダイナミックな現象を映像として捉えることのできる、高い空間分解能と時間分解能を併せ持つ高速原子間力顕微鏡(AFM)を開発する』ことを目的とする。具体的研究課題は、以下の課題について検討した。 1)高速振動振幅・位相検出回路の低ノイズ化・高速化 振動振幅や位相測定に使用しているサンプル・ホールド回路の構成をシングルエンド型から差動変換型に変更することにより、サンプリング時の同相のスイッチングノイズをキャンセルし、大幅なノイズ低下(20nV/νHz程度)を実現した。 2)アクティブダンピング法によるカンチレバーの応答速度の高速化 カンチレバーの振動振幅制御回路にアクティブダンピング回路を付加し、カンチレバーの実効的Q値を5から1に低下させ、カンチレバーの応答速度の高速化を実現した。 3)単原子観察条件の実験的検討 溶液中において固体表面を原子分解能で観察するための条件を実験的に解明した。具体的には、位相シフトの距離依存性を測定し、様々なばね定数、機械的共振周波数、振動振幅に対する位相シフト曲線を理論的に導出した。この位相シフト曲線に対するSN比を求め、感度の最も高くなる観察条件を解明した。
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[Presentation] Imaging of Al_2O_3 Thin Film2011
Author(s)
R.Doi, S.Ozawa, Y.Naitoh, Y.J.Li, S.Sugawara
Organizer
19th International Colloquium on Scanning Probe Microscopy (ICSPM19)
Place of Presentation
Touyako, Japan
Year and Date
20111219-20111221
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