2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22656022
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
白谷 正治 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (90206293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古閑 一憲 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (90315127)
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Keywords | パルスプラズマ / 細胞周期 / 細胞増殖 / 細胞活性 / 大気圧放電 / カイワレ / 酵母 / 細胞増殖加速 |
Research Abstract |
幹細胞の医療応用に立ちはだかる大きな課題に幹細胞から移植用細胞等を作製するまでの期間が1月-1年と極めて長いことが挙げられる.本研究では,この課題解決のため,パルスプラズマ照射による細胞増殖の1~2桁の加速を目的として,細胞周期と同期をとって照射を行い,細胞増殖速度のパルスプラズマ照射時間,照射強度等への依存性を定量的に明らかにする.さらに,パルスプラズマ照射による細胞増殖の加速機構を解明する. 22年度は、まず、プラズマ照射時の雰囲気温度・湿度を制御可能な実験装置を製作した。この実験装置を用いて、カイワレの成長速度や酵母の増殖度のプラズマ照射時間依存性を測定した。カイワレの成長速度は、発芽後のカイワレの全長の時間推移を計測した。プラズマありの場合、発芽後7日後のカイワレの全長は、プラズマ照射なしに比べて20%程度成長促進していることが分かった。また、酵母の増殖度については、プラズマ照射後の酵母数の時間推移を計測した。照射後38時間後の酵母数のプラズマ処理時間依存性を調べたところ、プラズマ処理時間100sにおいて、酵母数が照射なしにくらべて2倍程度まで増加していることが分かった。これらの結果は、プラズマ照射による、細胞の増殖加速が起きていることを示唆している。 23年度は、プラズマ照射による細胞増殖加速機構を明らかにして、従来にない細胞増殖加速を実現する。
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