2012 Fiscal Year Annual Research Report
可積分系理論に基づく新しいムービングメッシュ数値計算スキームとその応用
Project/Area Number |
22656026
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
太田 泰広 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (10213745)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 可積分系 / 数値シミュレーション / 自動適応ムービングメッシュ / ホドグラフ変換 / ソリトン |
Research Abstract |
半離散ポテンシャル変形KdV方程式によって記述される離散平面曲線の連続時間的運動に対して、$\tau$関数を用いた解の明示的な表示を与えた。離散曲線のB\"acklund変換について論じるとともに、連続極限をとることによって、滑らかな平面曲線の運動を記述するポテンシャル変形KdV方程式の解が得られることを示した。退化Ostrovsky方程式と$A_2{(2)}$型二次元戸田格子との間のホドグラフ変換を用いて、退化Ostrovsky方程式に対する$N$ソリトン解を構成した。$\tau$関数は$A_2{(2)}$型戸田格子の周期3簡約から得られ、pfaffianを用いて表現されることが明らかになった。Degasperis-Procesi方程式に対して、ホドグラフ変換と整合性のよい双線形化を見出し、行列式およびpfaffianを用いた$N$ソリトン解の明示的な表示を与えた。BKP系列とCKP系列の双線形方程式を同時に用いるため、簡約の方法が特殊であり、3-簡約の擬簡約が重要になることを明らかにした。双線形形式を離散化することによって、Degasperis-Procesi方程式の可積分な空間離散化を構成した。BKPとCKPの両方の双線形方程式に対して適切な離散化を与えるような簡約条件を明らかにし、その簡約条件のもとでの行列式とpfaffianの間の対応関係を求めた。Camassa-Holm方程式とDegasperis-Procesi方程式を比較すると、類似の方程式であっても解の構造を保存するような離散化を行うと、見かけ上まったく異なる半離散方程式が得られることが明らかとなり、離散化においては、ホドグラフ変換などの何らかの指針が重要になることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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