2011 Fiscal Year Annual Research Report
エコ接着のための自己伝播発熱素材の開発とマイクロ鋳込成型技術
Project/Area Number |
22656033
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
生津 資大 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (90347526)
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Keywords | Al/Ni発熱素材 / ナノ粒子 / 多層膜 / スパッタリング / ハンダ接合 / パッケージ / 実装 / 泥しょう鋳込み |
Research Abstract |
自作したマグネトロンスパッタリング装置を用いてAlとNiを交互に成膜してAl/Ni多層膜を作製し,その自己伝播発熱反応を利用してSiウェハの瞬間はんだ接着を行った.反応時の結晶構造変化により,反応後のNiAlは12%体積収縮するので,その内部にはクラックが生じる.反応の伝播方向とクラック生成位置とは相関があることがわかった.そこで,マイクロデバイスの封止パッケージを模擬したキャビティを持つSiチップを作り,それに対して複数点同時に反応を誘起させる技術を開発してクラックの位置制御を試みた.その結果,反応同士がぶつかる部分にクラック生成が可能なことを見出した.さらに,接着部の幅を小さくし,Al/Ni多層膜の厚みを薄くすることで,クラックレスのNiAlを製作することに成功した.一方,発熱ナノ粒子の製作について,現在,直径100nm~30μmのAl粒子の周りに無電解めっきでNiを被覆する技術の確立を目指している.まず,Al粒子表面の酸化被膜を酸洗いして亜鉛を表面に付着させる陣ケーと処理を行った.次に,亜鉛と置換する形でNi被膜をAl粒子表面に堆積させた.ジンケート処理や無電解めっき条件を種々変化させ,生成エンタルピーが最大になる原子比1:1に成膜する技術を確立した,生成したAlNi粒子を加圧成形により所望の形状に成形し,それに対してスパークで反応を誘起した結果,AlNi粒子成形体も発熱反応を生じた.反応速度はAlNi多層膜より遅く,粒子径や膜厚比などを変えることで,反応速度を制御できることがわかった.
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Research Products
(5 results)