2011 Fiscal Year Annual Research Report
放射光マイクロビームによる一結晶粒内の応力マッピングを基にしたき裂進展性評価
Project/Area Number |
22656034
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
田中 啓介 名城大学, 理工学部, 教授 (80026244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
來海 博央 名城大学, 理工学部, 教授 (30324453)
菖蒲 敬久 日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (90425562)
鈴木 賢治 新潟大学, 人文社会教育科学系, 教授 (30154537)
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Keywords | 放射光 / ひずみ応力マッピング / X線CT / 2次元検出器 / 結晶方位 / 疲労き裂 / 応力腐食割れ / 破壊力学 |
Research Abstract |
(1)Spring-8の白色X線のビームラインのゴニオメータの試料台に、引張負荷が可能な装置を組み込むことに成功した。さらに、引張荷重の負荷状態で結晶格子ひずみの測定を行い、高精度測定を可能にした。さらに、二次元検出器(Pilatus)を組み込み、通常のX線ラウエ法の原理を用いて方位の決定するプログラムを開発し、試験片を自動的に二次元ステップスキャンすることから二次元的な方位マッピングを求める手法を検討した。 (2)二次元検出器で記録されたX線ラウエ法で二次元検出器に記録される斑点の相対位置関係から、立方晶の格子面の面間の角度を決定し、これから弾性ひずみの偏差成分テンソルを求める手法のプログラム開発を検討した。白色X線による手法の相補的手法として、単色光を用いた2次元検出器のよる応力分布測定手法について検討し、スパイラルスリットを用いた内部応力分布測定を可能にした。 (3)ニッケル基合金におけるSCCき裂近傍の方位分布の測定結果を基に、2次元検出器を用いた応力測定手法を適用した。これにより、き裂近傍の一結晶粒内の応力分布を測定した。ついで、き裂進展速度と結晶方位、測定応力分布との相関を明らかにした。 (4)ニッケル基合金を使用して、貫通疲労き裂の進展試験を行うとともに、き裂を導入した平板試験片に対して、まず白色X線によるマイクロCTにより試験片の内部のき裂の三次元形状の同定する手法を検討した。 (5)実験で測定したき裂の形状、および結晶方位および応力のマッピングデータを基に有限要素多結晶モデルを作成し、モデルの弾性および弾塑性解析により、応力拡大係数などのき裂進展力を求め、実験で求められたき裂進展挙動との相関関係を求めるためのプログラムの構築を行った。
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Research Products
(3 results)