2012 Fiscal Year Annual Research Report
トライボロジー特性を向上する表面柔軟構造体の設計と評価解析
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22656040
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
南 一郎 岩手大学, 工学部, 准教授 (00183111)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | トライボロジー / 耐摩耗コーティング / 摩擦調整剤 / トライボ化学 / 表面分析 / グリーンケミストリー / 潤滑モード / 摩擦機構 |
Research Abstract |
前年度はアルミニウム合金に対する摩擦調整剤の効果を評価して潤滑機構を提案した.軽量材料を輸送機器に使えば燃費向上に直結するので構造材料への適応が進められている.しかしアルミニウム合金はスチールと比較して潤滑性に劣るので摺動材料には使いにくいのが現状である.この問題を解決するために潤滑剤の改良を試みてきたが耐摩耗性を向上することが難しかった.そこで耐摩耗コーティングを施した材料に対して表面上に柔軟構造体を形成して潤滑性が向上することを目指した. 既存のコーティング数種類を比較したところ,硬質炭素皮膜のひとつであるDLC (Diamond Like Carbon)を炭化水素油で潤滑すると低摩擦が観察された(コーティングでは摩擦係数0.02,非コーティングでは摩擦係数0.15).さらに摩擦調整剤の化学構造を適切に選択することで摩擦初期のなじみ過程を円滑にすると同時にコーティングの摩耗も減じることを見いだした.なじみ過程の円滑化は省エネルギーに貢献して耐摩耗性の向上は機械の長寿命化に貢献する. 摩擦試験後に表面の形状と化学組成を分析し摩擦試験の結果から下記の点を明らかにした. 1 sp3結合を主とするアモルファス炭素をコーティングと摩擦調整剤のモデルであるアルケニルアミンを組み合わせると,なじみ過程の円滑化と耐摩耗性の向上に効果的だった. 2 アルケニルアミンを使用すると摩擦後の表面の炭素含有率が増加した. 3 アルケニルアミンは,なじみ過程で表面の平滑化を促進した.以上の結果から適切な構造の摩擦調整剤と耐摩耗コーティングの組み合わせにより優れたトライボシステムの設計が示唆された.摩擦調整剤の化学構造と機能を考察すると,炭素骨格(アルケニル構造)は柔軟構造の前駆体であり極性基(アミン)はコーティングへのアンカーである.後者の選択がトライボ材料との適合性に重要である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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