2010 Fiscal Year Annual Research Report
光熱パターニングによる微小液滴実験プラットフォームの提案
Project/Area Number |
22656049
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
本阿弥 真治 東京理科大学, 工学部, 教授 (30089312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元祐 昌廣 東京理科大学, 工学部, 助教 (80434033)
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Keywords | 流体工学 / 界面制御 / マイクロ・ナノデバイス / 液滴操作 / 界面張力 |
Research Abstract |
研究実績は以下の3項目に集約される。 (1) パターン露光光学系の構築 デバイスに上部から波長分離フィルタ及びマスク経由で光を照射し、液体内に結像する縮小露光光学系を構築した。正立型顕微鏡の無限共役光学系を改良した結像システムとすることで、空間分解能5μmでの光パターン照射を可能とした。照射パターンの結像特性はビームプロファイラを用いて計測し、空間精度を評価した。ここで、光源はハロゲンランプとし、液体加熱で流体温度分布の変化をmicro-LIFで計測し、性能を評価した。 (2) 液液界面近傍の温度・速度場の定量的把握 光熱効果による温度変化で誘起される界面流を把握する。まずY字型マイクロ流路に水と油を流して直線状界面を形成し、界面近傍を加熱して、micro-PIVによって流速を計測し、基本的な熱流動場を明らかにした。スライドガラス2枚とスペーサからなる流路にシリンジポンプによって微小液滴を導入し、光パターン照射時の界面の移動と熱流動場を計測することで、本技術による液滴操作原理の有効性を確認した。 (3) 液滴操作の特性評価 流体デバイスとして機能の中核となる搬送、捕捉などの操作を行うための光照射パターンを検討し、液滴の挙動を詳細に計測した。搬送、捕捉などのプロセスでは、液滴は高温位置へ誘引されるため、平行光パターンを並べて配置することで所定の経路に沿った液滴輸送が可能であることを確認した。
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