2011 Fiscal Year Annual Research Report
高透磁率エラストマーによる電磁ソフトアクチュエータに関する研究
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22656069
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
金藤 敬一 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 教授 (70124766)
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Keywords | ソフトアクチュエータ / 磁気力 / エラストマー / 透磁率 |
Research Abstract |
23年度の研究実績を箇条書きする (1)高透磁率エラストマーに導電コイルを埋め込み、コイルに電流を流すことによってコイル間に働くマックスウェル応力によりエラストマーを変形させるソフトアクチュエータの開発が本研究の目的である。理論上、比磁率(・r)が105、ゴム弾性体のヤング率(Y)が105Paより小さい、あるいは・r/Y>1(Pa-1)の材料が得られれば、ソフトアクチュエータとして実用レベルで動作する。今年度の研究でこの条件に合うあらゆる材料を探索したが、見あたらなかった。 (2)高透磁率エラストマーの代わりに、高透磁率の磁性流体を用いてソフトアクチュエータの研究を行なった。Web上で、磁性流体を用いたソフトアクチュエータの先行事例を調べたが、磁場印加によるレオロジーの変化を利用したダンパー、軸受けシールなどの応用は検索できたが、能動的なアクチュエータの研究例は見当たらなかった。試料の磁性流体として(株)シグマハイケミカルのN-504を用いた。磁性流体の周波数応答は10Hz以下で、飽和磁束密度は約60mTである。 (3)電磁石に電流を流すことによって磁性流体は磁束に吸着され、鉄心端の近くにある非磁性材料を排除する。このメカニズムを利用したソフトアクチュエータを何種類か試作した。その結果、32mTの磁束密度で発生力は0.42kPaであった。 (4)磁性流体を用いたソフトアクチュエータに於いて、特に応用上実用化の可能性の高い構造として、磁極近傍に磁性流体が集積し、且つ、流動性が極端に低下して硬直になる性質を利用した、磁気浸透膨張型のアクチュエータを提案した。
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Research Products
(16 results)