2010 Fiscal Year Annual Research Report
多中継光ノード用超高分解能光スペクトル制御回路の研究
Project/Area Number |
22656087
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
津田 裕之 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90327677)
|
Keywords | アレイ導波路回折格子 / 時空間変換光信号処理 / 光導波路 / 帯域抑圧伝送方式 / 光SSB伝送方式 / 光VSB伝送方式 / 光スペクトル制御回路 |
Research Abstract |
従来、アレイ導波路回折格子を利用する光パルスシンセサイザは、チャネル間隔毎に離散的に光スペクトルを制御することしか出来なかった。新規に考案したチャネル型光スペクトル制御回路は、位相シフタアレイ本数がアレイ導波路本数の2倍以上である。このため、本研究の光スペクトル制御器では、平坦な損失特性が得られ、任意の位相/振幅透過スペクトルを実現できる。このような特性が得られるのは、位相シフタアレイ透過後の高次回折光が第2のアレイ導波路回折格子に結合しないからである。具体的な構成では、二つのアレイ導波路回折格子の特性を一致させることが難しいので、途中で折り返す、反射型の構成とする。これらの検討を行い、アレイ導波路本数45、回折次数1289、チャネル導波路本数90の光スペクトル制御回路を試作した。64本のチャネル導波路には、ヒータが集積され、光信号のフーリエ位相を独立かつ任意に制御することが出来る。残り26本のチャネル導波路は、無反射終端回路に接続されている。本回路の透過スペクトルをモニタし、ヒータ駆動電流を調整することによって平坦な透過特性を得ることが出来た。これによって、初期位相誤差を補償することが可能になった。今後、本回路を用いて、送信信号のプリエンファシスによる光スペクトル狭窄の低減、送信信号の位相制御最適化による非線形効果の影響低減とプリチャープ印加、受信器における高度位相補償による波形整形と符号間干渉の低減実験を行う予定である。
|