2010 Fiscal Year Annual Research Report
群集挙動のモデル化とその大規模粒子群の挙動解析への展開
Project/Area Number |
22656096
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
児島 晃 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (80234756)
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Keywords | 制御工学 / ハイブリッドシステム / モデル予測制御 / 大規模複雑系 |
Research Abstract |
群集挙動のモデル化は,社会基盤の評価に重要な手法を与えるものであり,また,これらのシステムは個々のエージェント(歩行者)が環境との複雑な相互作用により,その挙動を定めているため,巨視的なモデルの構築法が明らかでなかった.本研究では,建築分野で明らかにされた群集の特徴的な挙動が,ハイブリッドシステムとそれを駆動するモデル予測制御法により生成できることを明らかにし,それらの手法を他の大規模系に展開する 初年度には,群集挙動のモデル化と巨視モデルの抽出法の確立について研究を進め,以下のような基本的な成果を得た 1)群集挙動のモデル化 歩行者の動的モデルをハイブリッドシステム論により記述し,群集の自律的な挙動を発生させる微視的モデルを構築した.歩行者の基本行動は,経路計画と障害物回避のアルゴリズムから生成され,さらに歩行速度の制約,対向者との位置関係に依存するモードを導入することにより,群集の退出行動における特徴的な現象が再現できることを明らかにした 2)巨視モデルの抽出法 1)で導かれた基本モデルからいくつかのシミュレーションデータを生成させ,システム同定法の手法から,群集のダイナミクスをシステム次元から評価した.そして一般には,群集とレイアウトが生成するダイナミクスが流量に応じて遷移する傾向があることを確認した 現在,これらの結果を踏まえ,流動性を考慮した動特性の検討,交通流のダイナミクスとの対比に関する研究を進めている
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Research Products
(7 results)