2010 Fiscal Year Annual Research Report
地震時に液状化地盤中を伝播する重力波による構造物への影響について
Project/Area Number |
22656103
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
澤田 純男 京都大学, 防災研究所, 教授 (70187293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 晋 日本大学, 工学部, 教授 (40307806)
後藤 浩之 京都大学, 防災研究所, 助教 (70452323)
鍬田 泰子 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (50379335)
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Keywords | 重力波 / 表面波 / 液状化地盤 / 軟弱地盤 / 基礎構造物 |
Research Abstract |
本年度は,液状化した地盤を伝播する波の特徴を明らかとするために,2相混合体理論による有効応力解析を用いて数値解析による検討を行った.重力の影響を支配方程式に導入することで,重力の影響を考慮したところ,ポアソン比が0.5に近づくにつれて重力の影響が小さくなる結果となった.これは,既往の研究(Chavez-Garcia and Bard, 1993)においても指摘されていた現象である.ところが実際の流体はポアソン比0.5であり,かつ重力を駆動力として波が伝播するため,矛盾していると考えられる,この矛盾について来年度検討を加えたい また,地盤を伝播する弾性波の特性として,水平多層地盤を鉛直に伝播する2次元SH波を対象とした新しい物理量Normalized Energy Densityに着目してその性質を調べた.表層と基盤とからなる2層系の場合は,表層と基盤のそれぞれで定義されるNormalized Energy Densityが一致することを解析的に証明した.3層以上の多層系の場合は解析的に示すことが難しいため,Monte Carloシミュレーションを実施した.3層系,4層系,10層系についてシミュレーションを実施したところ,各層のNormalized Energy Densityは等しいと考えられ,層に依存せず深さ方向には一定ではないかと思われる.しかし,多層系の場合の解析的証明は未解決であるので,今後の課題である
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Research Products
(5 results)