2010 Fiscal Year Annual Research Report
潮間帯土砂物理/砕波水理の融合によるバリア地形学の創成に関する研究
Project/Area Number |
22656107
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Research Institution | Independent Administrative Institution Port and Airport Research Institute |
Principal Investigator |
佐々 真志 独立行政法人港湾空港技術研究所, 地盤研究領域, 主任研究官 (10392979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 要一 独立行政法人港湾空港技術研究所, 地盤研究領域, 土質研究チームリーダ (00371758)
栗山 善昭 独立行政法人港湾空港技術研究所, 特別研究官 (60344313)
山田 文彦 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (60264280)
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Keywords | バリア地形 / 潮間帯 / 砂州 / サクション / 漂砂 / デザイン |
Research Abstract |
本年度に実施した研究内容と成果の概要は次の通りである。 東京湾葛西沖に浅場造成した干潟砂州を対象とした一連の現地調査と室内試験および解析を実施し,筆者らが近年見出したサクション動態効果と漂砂・地形変化のフィードバックによる潮間帯砂州の動的安定原理について詳しく検証した.具体的には、造成前・造成直後の2010年2月および同年5月,8月,10月,11月に深浅測量による砂州地形調査および底生生物種・個体数・湿重量の動態調査を,同年3月と8月の大潮干潮時に,造成砂州の土砂環境動態,すなわちサクションs,地下水位,ベーンせん断強度τ^*の岸沖・沿岸分布,表層土砂(深さ50mm)の不攪乱サンプリングと室内試験による粒度分布,含水比w,土粒子密度G_s,間隙比e,相対密度D_r,および飽和度S_r=G_s・w/eと多チャンネル型表面波探査による地盤構造変化の一体調査を実施した.そして,造成砂州を対象とした漂砂-サクション動態効果の連成を考慮した地形動態解析を実施し,得られた各種の現地調査・室内試験結果と突合せて分析・考察した.その結果,不飽和域から実質飽和域に遷移する過程すなわちサクション動態による繰返し収縮と表面せん断強度増加が顕著に生じる過程において,砂州の自律安定性が見事に発現することを明らかにした.
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Research Products
(8 results)