2012 Fiscal Year Annual Research Report
酸化チタンナノ粒子に固定するβ線放出核種の有効利用に関する研究
Project/Area Number |
22656186
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
三好 弘一 徳島大学, アイソトープ総合センター, 教授 (90229906)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | トリチウム / β線 / 酸化チタンナノ粒子 / 光酸化電流 / 色素増感 / 表面準位 |
Research Abstract |
H23年度までにβ線標識化合物を固定することで光酸化電流が増大しその原因がβ線による電子生成ではなく表面準位形成であることを明らかにしてきた。しかしながら、観測された光酸化電流は安定ではなく測定ごとに減少することも確認されていた。最終年度では、(1)3Hの放射能と光酸化電流の関係及び(2)光酸化電流の安定化(=表面準位の安定化)の検討を以下のように行いβ線放出核種の有効性について総括した。 (1)ITO電極に塗布した3H@TiO2は、イメージングプレートにより、ITO電極上の3Hを確認した。また、3Hを固定した酸化チタン粒子塗布電極での光酸化電流は、1.3~3.2μA(32.8-33.8kBq),1.4~1.8μA(1.3-1.4kBq), 0.7~0.8μA(67Bq)であり、放射能10倍以上で光酸化電流は飽和した。 (2)光酸化電流の安定化を検討するため、TiO2粒子の調製法を改良し、TiO2粒子調製時にNafion高分子を存在させることで、粒子径が約1nm(バンドギャップエネルギー3.9eV)の酸化チタン超微粒子を調製した。これらを用いた光酸化電流は、3.2μA±0.08(n=5)となり安定な光酸化電流が得られた。また、測定後の電解質中の3Hの放射能を測定すると、2.4~3.2kBqの3Hを検出した。固定された3Hが35.6~36.2kBqであったことから6.6~8.9%の3Hの流出で抑さえられていることがわかる。このことから、光酸化電流の安定には3Hの固定を90%以上行うことで十分達成できることがわかった。犠牲剤の代わりに使用するためには、H23年度に報告したチオニン色素を塗布することで達成可能である。 以上のように、3Hβ線により酸化チタン粒子塗布電極の光酸化電流が増加する条件が確認され、最終目的であるβ線放出核種の有効利用として使用することができることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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