2011 Fiscal Year Annual Research Report
圧電素子のセンサ・発電機能を利用した無電源構造ヘルスモニタリング法の開発
Project/Area Number |
22656194
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
福永 久雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50134664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
胡 寧 千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60250685)
亀山 正樹 信州大学, 工学部, 准教授 (30302178)
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Keywords | 損傷同定 / 衝撃損傷 / 損傷予測 / 荷重同定 / 位置同定 / モニタリング / CFRP / 航空機 |
Research Abstract |
本研究では,圧電素子を内蔵したCFRP構造について,圧電素子のアクチュエータ・センサ機能を利用して疲労・衝撃損傷を自動的・実時間で検知する構造ヘルスモニタリング法を開発するとともに,圧電素子の発電機能を利用して得られる電気エネルギーをアクチュエータ・センサネットワーク駆動,および,無線送信に供給する無電源構造ヘルスモニタリングシステムを構築することを目的とした.本年度得られた主要な成果は以下の通りである. 1.構造物の振動エネルギーを利用した圧電素子の発電特性を調べ,発電特性に及ぼす様々なパラメータの影響を明らかにするとともに発電エネルギーの最大化を行った.特に,構造物の振動系と電気回路系のインピーダンスマッチングを図ることにより発電エネルギーが数倍に増大することが示された. 2.ラム波を用いた損傷モニタリング法として,楕円形状の損傷からの反射特性を数値計算と実験により調べた.特に楕円形状の縦横比が反射特性に及ぼす影響を明らかにした. 3.ラム波発生用のアクチュエータおよび受信用のセンサ駆動のために,圧電発電を用いた電気回路により,アクチュエータ・センサ駆動に十分な電気エネルギーを供給できることを明らかにした.また,センサ情報の無線送信を行った結果,間欠的な送信であれば無線送信が可能であることがわかった.4.レーザ超音波を用いたラム波による損傷検出法により,損傷のトモグラフィー画像を得る新たな手法を提案し,アルミニウム平板の穴形状,CFRP板のはく離損傷を明確に検出できた.
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