2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22656195
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
豊田 和弘 九州工業大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (10361411)
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Keywords | スペースデブリ / プラズマ / 除去技術 |
Research Abstract |
現在有人宇宙活動が行われている低地球軌道では年々スペースデブリが増え、宇宙機への衝突事故が起こっている。また宇宙機もデブリも毎秒8km程度で軌道周回するため平均衝突速度は毎秒10kmとなり、数ミリクラスのデブリでも人工衛星に大きな被害を与える。本研究では数ミリ以下の小さなデブリを除去する方法を提案し、実験的に検証することを目的としている。 低地球軌道ではプラズマが存在しており、宇宙機の帯電を引き起こす厳しい環境となっているが、それを逆にデブリ除去に利用する。宇宙に浮かべた電極に正電圧を印加すると電子が引き寄せられる。ここにデブリが飛んでくると、引き寄せられて加速された電子によりデブリは負に帯電する。負に帯電したデブリが電極を通過したあとは電界によって電極方向へ引き寄せられ減速する。これによりデブリは減速し高度を落とすことになる。 これまでに真空チャンバ内の圧力が高い場合には、網電極に印加する電圧を上げていくと異常電流収集が発生することが確認されていた。そのため、昨年度は新たに真空ポンプを追加し、チャンバ内圧力を下げては350V程度まで電圧を印加しても異常電流収集は発生しないことを確認していた。本年度は300Vまで電圧を印加した状態で電極周りの空間電位および浮遊電位計測を行い、デブリに加わる力を算出することができた。また、デブリを糸でぶら下げその傾きからかかった力を見積もった。その結果、空間電位と浮遊電位から見積もった力と計測した力が近くなり、宇宙プラズマ中で網電極に電圧を印加することでデブリを帯電させ力を加えることができることを実証できた。
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Research Products
(2 results)