2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22656208
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野 靖 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (30214191)
|
Keywords | プラズモイド / ダイバータ / ダブレット / 磁気リコネクション / トカマク / ガスパフ / センターソレノイドコイル / 電流駆動 |
Research Abstract |
初年度は、ダイバータの熱負荷の飛躍的低減を目指して炉心プラズマとダイバータの間の粒子排出をプラズモイドの移送で行なう本提案の一連の動作を、まず2次元MHDシミュレーションにより実証した。TS-4実験を2次元軸対称MHDコードで模擬する境界条件を整え、センターソレノイドコイルの準定常の磁束供給により主プラズマが徐々に膨脹を続ける条件下、プラズマ端部のポロイダルコイルが作る外部磁場曲率により(A)炉心プラズマ端部でプラズモイドを成長させ、さらに(B)端部コイル電流を振動させて、磁気リコネクションによりプラズモイドを主プラズマから間欠的に分離し、(C)最終的にダイバータに再連結することに成功した。プラズモイド成長の時間スケールは、ソレノイドコイルの電流駆動の磁束供給率に依存し、切り離されるプラズモイドの大きさを制御するのは外部磁場インデックスであることが判明した。時間的に変動する端部ポロイダルコイル電流は外部磁場インデックスを変動させて、プラズモイド切り離しを助け、主プラズマとダイバータの共通磁束を零にする効果がある。現在、端部コイル電流の振動をどこまで抑制できるかを評価中である。この結果を基にTS-4球状トカマク実験装置によるダイバータ運転シナリオの実証を開始した。同真空容器内部には位置変更可能な8個の内部コイルがあるが、同シミュレーションで、端部にダイバータ磁場を形成する小さなポロイダルコイルの必要性が判明したため、新に製作・設置を行った。また、デジタイザーを3台購入し、2次元磁気プローブ列を配置してダイバータ付近の磁場の2次元分布を計測できるようにした。波形制御機能を加える準備を行いつつも、まずは既存のコンデンサー電源群で運転シナリオの実証を目指している。なお、2次元MHDシミュレーションコードによる初期成果は電気学会誌等に投稿中である。
|
Research Products
(43 results)