2012 Fiscal Year Annual Research Report
不飽和帯の非線形ダイナミックスに基づく放射性廃棄物処分場の最大限の活用
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22656210
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新堀 雄一 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90180562)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 放射性廃棄物 / 処分システム / 再冠水 / 不飽和帯 / 地層処分 / 溶存速度 / 不均一性 / 非線形ダイナミックス |
Research Abstract |
本年度は最終年度として下記の2点について検討した。 (1) 酸素を用いた固相共存下,閉鎖系における気液界面の総括物質移動係数の評価 昨年度までは気相として二酸化炭素を用いていたが、本年度は酸素を用いて閉鎖系の充填層およびマイクロモックアップ装置により、固相共存下における気液界面の総括物質移動係数を評価した。充填層に用いる粒子は、昨年度と同様にケイ砂(粒径0.5 mm、0.25 mm)および硝子粒子(粒径1.0 mm、0.5 mm、0.1 mm)とした。一方、マイクロモックアップ装置は、岩石試料にテフロンシートを挟み、1 mm未満の亀裂幅の流路を再現するものであり、本実験では岩石試料として花崗岩(鏡面研磨したものと非研磨のもの)を用いた。実験の手順は、まず、気相(酸素)を流動系に封入し、出口側を塞いだ充填層あるいはマイクロモックアップ装置に、所定水頭下にある蒸留水を流入口に接触させた。そして、その際の気液界面の進行を追跡し、その動的挙動から液相への気相の溶存速度を求め、定義式より総括物質移動係数を算出した。得られた結果をRanz-Marshallの式(物質移動係数と流動との関係を表す式)により整理したところ、昨年度において二酸化炭素を用いて得られた総括物質移動とともに統一的に整理し得ることが明らかになった。これは、液相側の気体溶存成分の拡散が気体の溶解を律速していることを示唆する。 (2) 気相の溶存速度を考慮した物質移動モデルの構築 (1)の実験結果を、気液界面の物質移動および溶存気体成分の拡散過程を考慮した数学モデルにより再現することができた。また、岩石表面の微小起伏を、水酸化カルシウム溶液を連続的に流した際の析出物の形状から評価し、前述のモデルに反映した。これらにより、実際に存在する流路分布と気相溶存過程との双方を考慮した廃棄体定置間隔の評価モデルの基礎を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)