2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22656211
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
石川 厚 信州大学, 理学部, 准教授 (40242713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大木 寛 信州大学, 理学部, 教授 (60241783)
吉野 和夫 信州大学, 理学部, 教授 (70143964)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | リチウム同位体 / イオン交換 |
Research Abstract |
同位体濃縮のための新しい化学プロセスを考案し、リチウム同位体に適用した。新しいプロセスはイオン交換カラムからのリチウムイオンの溶出を2段階で行う。初めの溶出ピークにリチウム7を濃縮させ、続いて別の溶離液でリチウム6の濃縮物を集める。溶離液を切り替えるだけで同位体濃縮物を分取できるので、多段濃縮工程の素過程にふさわしいと考え研究した。リチウムイオンの溶出を2段階で行う新しい手法であるため、イオン交換体であるゼオライトのイオン交換等温線およびイオン交換カラムからのリチウム溶出濃度曲線を実験で詳しく調べた。その結果、2種類のリチウム型ゼオライトが共存するスピノーダルを新たに見出した。カラム法イオン交換の実験ではスピノーダル分解したリチウム吸着帯について実験した。溶離曲線の形状変化から、リチウムイオン吸着帯は3種類のリチウム吸着帯成分からなり、隣接するLi-A、Li-B、Li-Cの曲線の重ね合わせで説明できた。Li-AとLi-B、およびLi-C の中間部までLi-7が濃縮し、Li-Cの後端にLi-6が濃縮した。Li-AとLi-B は単相でLi-Cの後半部はスピノーダル分相の状態であった。Li-AとLi-B へのLi-7の濃縮はLi-Cの置換吸着帯としての機能による。溶離剤としてエチルアンモニウムを供給すると、主としてLi-AとLi-Bが溶出しリチウム7同位体の濃縮物が得られた。続いてメチルアンモニウムを供給すると主としてLi-Cの後半部が溶出しリチウム6同位体が得られた。イオン交換体に3種類のリチウム同位体濃縮帯が形成する現象を発見し、これらの吸着帯に濃縮したリチウム同位体を分割溶離することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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