2012 Fiscal Year Annual Research Report
超音波照射下の油中放電を利用した高速バイオディーゼル燃料合成プロセスの開発
Project/Area Number |
22656214
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
関口 秀俊 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (50226643)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | エネルギー生成・変換 / バイオディーゼル / 液中放電 / 超音波照射 |
Research Abstract |
この研究では、植物油のエステル交換反応によるバイオディーゼル燃料製造プロセスにおいて液中放電と超音波場を相乗させるという全く新しい反応場を導入し、高速・高効率で廃棄物の少ないバイオディーゼル製造プロセスの開発を試みたものである。これまでの結果から、アルカリ固体触媒添加下での超音波照射が反応促進に効果があることを見いだし、今年度は、この場に液中放電を導入して研究を進めた。液中放電は、消費電力の少ないパルス高電圧を針電極と平板電極の間に印加した。この際、放電の安定化のため、針電極からメタノールまたはアルゴンをバブリングさせた。また、超音波は放電上部から照射した。実験では、触媒のみ、触媒と放電、触媒と超音波、触媒と放電と超音波の条件で、転化率の経時変化の比較を行った。その結果、メタノールをバブリングさせたときは、触媒のみの条件と比べて放電の導入により反応速度が上昇したが、放電と超音波照射では、超音波照射のみと大きな差が見られず、両者の協奏効果は見られなかった。一方、アルゴンをバブリングさせた場合では、放電と超音波の協奏効果により反応速度が上昇したことが観察された。この効果の理由としては、触媒表面の被毒の除去、液滴を小さくすることによる混合の促進、局所的な温度の上昇による反応の促進などが考えられた。また、アルゴンで効果が見られたのは、放電の安定化が要因と推測された。これらの結果から、液中放電と超音波場の相乗は、高速・高効率で廃棄物の少ないバイオディーゼル製造プロセスとなる可能性を示せたと共に、プラズマを導入した新しい反応場として、プラズマ化学分野の発展や液相反応の広範囲な応用展開につながると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)