2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22657002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石井 浩二郎 大阪大学, 生命機能研究科, 特任准教授 (40360276)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | テロメア / セントロメア / 染色体 |
Research Abstract |
今年度は、部位特異的組換え酵素を使って人為的に環状化させた染色体でのセントロメア破壊実験の解析を進めた。昨年までの解析により、そのような環状化染色体では新規セントロメア形成が全く見られないことが判明している。しかしながら、致死性を回避して生存してくる細胞が低頻度に得られた。正常なテロメア末端を持つ通常の線状染色体でセントロメア破壊実験を行うと、新規セントロメア形成現象に加えて、テロメア末端の機能性が変化し、正常なセントロメア機能を有する他の染色体のテロメア末端と融合することで生存するテロメア融合現象が同時に見出される。しかしながら、人為的環状化染色体においては、新規セントロメア形成に加えてテロメア融合も不能なことが予想された。そこで、その条件下で低頻度で得られた生存細胞の染色体構造を解析した。その結果、それらの株では、正常な機能を持つ線状染色体の内部に環状化染色体が丸ごと組み込まれ、染色体本数が1本減少していることが判明した。そのような大規模な染色体再編成を引き起こす原因として、環状化染色体と線状染色体の間で相同な配列間での組換え反応が考えられる。そこで、相同性の最も高い候補として、染色体上に散在するトランスポゾン遺伝子間での組換えを解析した。すると、90%以上の細胞において環状化染色体上のトランスポゾン遺伝子と線状染色体上のトランスポゾンの間で遺伝子組換えが起きており、それが染色体本数減少の原因となっていることが判明した。その原因として、トランスポゾンの一過的な活性化が予想される。実際に、セントロメア破壊に伴ったトランスポゾン遺伝子の発現上昇が確認された。セントロメア、テロメアはともに反復配列で形成されている。テロメアからセントロメアが生じる局面においては、トランスポゾン遺伝子が関与している可能性が本結果により推測された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)