2012 Fiscal Year Annual Research Report
マウス超音波発声パターンにみられる地理的変異の行動学的及び遺伝学的解析
Project/Area Number |
22657003
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
杉本 大樹 自治医科大学, 医学部, 助教 (70515866)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 超音波発声 / 交配行動 / コンソミック / 方言 |
Research Abstract |
雄マウスは、交配行動時に雌マウスに対して超音波を発する。この超音波発声パターンは、遺伝的な影響を受け、マウス系統特異的な超音波発声を示すことが知られている。しかし、マウス交配行動時の超音波発声の役割や系統差の影響はまだよく分かっていない。本研究において、マウス超音波発声役割を明らかにするために、超音波再生実験によって超音波発声の系統差に対する雌マウスの選好性を調べた。雄マウスの超音波発声パターンの系統差が、雌マウスの雄マウスに対する選好性に関わることが明らかにした。これらの超音波発声に重要な染色体をあきらかにするために、B6マウスの任意の一本の染色体を野生由来系統MSMに置換したコンソミック系統を用い、各コンソミックマウス系統のB6雌マウスに対する超音波発声を記録した。結果は、コンソミック系統ごとに特徴的な超音波発声パターンを示した。4、5C、6C、6T、12C、12T、13C番染色体コンソミックマウスは、B6に比べ、JumpとHarmonicな波形を多く示し非常に複雑な発声パターンだった。1、5T、7C、7T、17、19番染色体コンソミックマウスは、B6に比べ非常にシンプルな波形や、少ない鳴き回数を示し、よりMSMに近い発声パターンを示した。このことから超音波発声パターンは、複数の遺伝子制御によって決まると考えられる。これらの選好実験により雌系統(B6とMSM)ごとに好みの発声パターンに違いがあるのか、あるならどのような発声パターンが重要かを調べ、交配における超音波発声の役割し、原因遺伝子を同定する第一歩となる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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