2010 Fiscal Year Annual Research Report
機能未知のロドプシン類を手掛かりとしたマウス脳内光受容能の解明
Project/Area Number |
22657022
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
寺北 明久 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30212062)
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Keywords | 光受容タンパク質 / 光受容 / 視覚 / 非視覚 |
Research Abstract |
(1)エンセファロプシンの分光学的解析:エンセファロプシン類は、3種類に分類できることを見出していた。2種類については既に培養細胞系による発現と分光解析に成功しているが、残りの1種類については同様の発現系では機能的なタンパク質を得ることは困難であることが分かった。ゼブラフィッシュ視細胞において、視物質ロドプシンのプロモーター下でエンセファロプシンを強制発現により、エンセファロプシンを比較的効率良く得られることが分かった。分光学的解析を行うために、発現量がさらに高い遺伝子導入ゼブラフィッシュの系統化を進めている。 (2)遺伝子導入マウスの系統の確立:エンセファロプシン遺伝子の上流配列にGFP遺伝子を連結させた遺伝子を導入したTgマウスをすでに7系統作製していた。本年度は、それぞれの系統のGFPのmRNAの発現量をリアルタイムPCRで定量し、もっとも発現量が多い遺伝子導入マウスを選別し、それらを交配することにより、GFPを多く発現しているホモマウスを得ることが出来た。 (3)ゼブラフィシュエンセファロプシンの解析:ゼブラフィシュはエンセファロプシン1種類とエンセファロプシンホモログ(TMTオプシン)3種類の遺伝子を持つ。今年度は、エンセファロプシン1種類とTMTオプシン類2種類の遺伝子上流配列の取得に成功した。現在、遺伝子導入を続けるとともに、局在の解析を進めている。 (4)エンセファロプシンの局在の解析:ゼブラフィッシュのエンセファロプシン類について、RT-PCRにより解析したところ、エンセファロプシン類(TMTオプシン)の1種類は網膜に最も多く発現していた。抗体を作製しその局在を調べたところ、水平細胞に存在している可能性が示唆された。
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