2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22657040
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田端 和仁 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50403001)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ゲノム / バクテリア / 再構成 |
Research Abstract |
バクテリアゲノムを大規模に改変したり入れ替えたいという要望は確実に存在する。それは、ミニマムゲノムに代表されるような生命に必要な最小限の遺伝子の決定や、微生物の代謝経路を遺伝子的にデザインし制御することで、有用物質を効率的に生産させるということである。これまでこのようなバクテリアはゲノムを相同組換えによって部分的に欠失させることで作成されてきた。しかしながら、GibsonD.G.らは 800kbp程度のMycoplasma全ゲノム合成が可能であると報告したのである(Science 319, 1215 (2008))。つまり、この全ゲノム合成とバクテリアゲノム導入法が組み合わされば、最小ゲノムバクテリアの創出や物質生産バクテリアの創出がきると考えられる。そこで我々は、大腸菌のゲノムを他種の大腸菌もしくは他属の細菌と完全に入れ替える技術開発を行う。昨年度は、ゲノム融合に使用する巨大化大腸菌の性質を主に調べた。巨大化大腸菌はその体積が本の大腸菌の1000倍以上に達することが知られているが、それが分裂し子孫を残すかについては分かっていない。たとえ、巨大化大腸菌と他のゲノム生物の融合が成功しても、その後分裂しなければ入れ替えが起きたか確認不可能である。そこで、巨大化大腸菌が分裂できるかを確認したところ、5マイクロメートル以下の直径であれば比較的効率よく分裂することを確認した。本結果は、巨大化大腸菌が分裂できることを示した初めての結果であり、また、大腸菌の分裂機構がかなりロバストなシステムであることを示した結果である。研究期間中には間に合わなかったが、本成果を論文として投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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