2010 Fiscal Year Annual Research Report
細胞認識性マイクロ粒子を用いた局所刺激法による細胞間情報伝達機構の動的挙動解析
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22657047
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
原田 伊知郎 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教 (00361759)
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Keywords | 上皮増殖因子 / E-カドヘリン / 基質固定化型タンパク質 / 細胞間情報伝達 / 光反応タンパク質 |
Research Abstract |
現在まで数多くのサイトカイン・増殖因子が同定されてきたが、近年増殖因子刺激は時空間的に制御され、細胞はそれを認識して応答していることが示されつつある。増殖因子によるシグナル誘起は単なるレセプター・リガンドのような単純な分子相互作用だけでは説明できない現象が多く報告されている。例えば、上皮増殖因子レセプター(EGF-R)の過剰発現の活性化量はレセプター自身の発現量の大小にかかわらず、直接的に関係のないE-カドヘリンの発現の有無によって制御されていることが知られている。また、他の細胞においてEGFシグナルは細胞間相互作用の強度に依存して応答性が変化するなど、増殖因子によるシグナル伝達機構は膜状にて高度に制御されていることが示されつつある。加えて、生体内環境では特定の組織にある細胞が全て同等にサイトカイン等の液性因子による刺激を受ける場合は少なく、刺激を受けた細胞が次々にその情報を伝搬していることが示唆される。 そこで、本研究ではサイトカイン・増殖因子などの液性因子の局所的な刺激に対して細胞の動的挙動の解析を行い細胞による液性因子の時空間情報認識メカニズの解明するための足がかりを得ることを目標とする。この目標を達成するために本22年度において、化学的に基質に固定化固定化可能な上皮増殖因子(EGF)及びE-カドヘリンを作成し、それに粒径1~3μmのポリスチレン粒子に固定化することで、それら粒子が細胞にどのように認識されるのか検討した。その結果、EGF固定化がた粒子はレセプターを活性化し、E-カドヘリン粒子は細胞のE-カドヘリンを生理的な結合を促すこと可能であることが分かった。
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