2012 Fiscal Year Annual Research Report
育種上重要な遺伝子機能解明のための新たな変異創成法の開発
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22658004
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
飯田 滋 静岡県立大学, 大学院食品栄養環境科学研究科, 客員教授 (30012777)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ゲノム / 植物 / バイオテクノロジー / 遺伝学 / 逆遺伝学 / 育種学 / 突然変異 / 遺伝的組換え |
Research Abstract |
本研究で扱う新たな変異創成法とは、基本的には逆遺伝学的変異導入法のことであり、塩基配列が明らかにされた生物に於いて、目的とする遺伝子の機能解析のため、目的遺伝子内に選択的に変異を導入することである。この手法は、先ず変異体を分離して原因遺伝子を同定する手法とは逆の手順を踏んでいることから、逆遺伝学的手法と呼ばれ、相同組換えによる遺伝子ターゲティングやトランスポゾンを用いた挿入変異などが含まれる。我々はポジティブ選抜マーカーとネガティブ選抜マーカーを用いて、世界に先駆けてイネの相同組換えによる遺伝子ターゲティングに成功し、複数の目的とする遺伝子内にポジティブ選抜マーカーを組込んだ稔性ある遺伝子破壊株であるノックアウト改変体を得ることができたが、中にはノックアウト改変変異体が致死的なために遺伝子機能を詳細に解析が容易ではない場合もあった。それ故、育種上重要な遺伝子機能の解明には、遺伝子破戒によるnull変異の導入だけでは充分ではなく、例えば育成中に標的遺伝子の発現を Off から Onへ変換できるコンディショナル・ノックアウトの開発が必要である。そこで、P1ファージ由来の部位特異的組換え系であるlox-Creを用いて、ポジティブ選抜遺伝子をlox配列で挟まれた遺伝子ターゲット改変カルスに、エストラジオール処理により誘導可能なCre遺伝子で選抜遺伝子やCre遺伝子もlox配列で挟まれたベクターを導入し、Cre遺伝子を一過的に誘導し、標的遺伝子内の選抜遺伝子と共に再導入したCre遺伝子や選抜遺伝子も同時に除き、相同組換えによりコード領域に導入した点変異と非コード領域に34 bpのlox配列だけをゲノム上に残したイネの作出に成功した。さらに、イネの内在性DNAトランスポゾンによる遺伝子タギングについても、育種上重要と思われる遺伝子の機能解明を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)