2010 Fiscal Year Annual Research Report
生活習慣病改善に有効な代謝調節機能を有する新規分岐鎖アミノ酸誘導体の創出
Project/Area Number |
22658027
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小川 順 京都大学, 農学研究科, 教授 (70281102)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩下 大郎 京都大学, 農学研究科, 准教授 (20432346)
日比 慎 京都大学, 農学研究科, 助教 (30432347)
|
Keywords | 分岐鎖アミノ酸 / 4-ヒドロキシイソロイシン / 肥満 / 糖尿病 / ジオキシゲナーゼ / アルドラーゼ / トランスアミナーゼ / 水酸化アミノ酸 |
Research Abstract |
(1) L-イソロイシンジオキシゲナーゼを用いる4-ヒドロキシイソロイシン類縁体酵素合成法の開発これまでに、L-isoleucineの水酸化酵素としてBacillus thuringiensis 2e2由来のα-ケトグルタル酸依存性dioxygenase (IDO)を取得している。IDOの詳細な機能解析を実施した結果、L体分岐鎖アミノ酸の4位に水酸基を立体選択的に導入する反応を触媒する他に、L-methionineを酸化して L-methionine sulfoxideを生じる反応も触媒できることを明らかにした。反応産物である L-methionine sulfoxideの光学純度を分析したところ、>99% e.e.でL-methionine-(S)-sulfoxideが生成していることが分かった。この反応におけるIDOの相対活性は、高効率なL-isoleucine水酸化反応よりもさらに高く(約150%)、L-methionine-(S)-sulfoxideの新規生産法としての利用が期待される。 (2) 新規アルドラーゼ・トランスアミナーゼカップリング反応を用いる4-ヒドロキシイソロイシン類縁体酵素合成法の開発 Rhizobium radiobacter DSM5172に4-ヒドロキシイソロイシン(HIL)を2-アミノ酪酸へと変換する活性を見出した。この反応に関与する酵素を特定すべくトランスアミナーゼ(IlvE)共存下にて、HILから2-アミノ酪酸を生成する活性を指標に酵素精製を行った。結果、4-ヒドロキシ-3-メチル-2-ケトペンタン酸を2-ケト酪酸とアセトアルデヒドに分解するHpaI/HpcHファミリーアルドラーゼ(HkpA)を得た。また、HkpAとIlvEのカップリング反応で2-ケト酸とアルデヒドから多様な4-ヒドロキシアミノ酸の生産に成功し、その立体特異性の解析を行った。
|
Research Products
(4 results)