2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22658036
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
片岡 孝夫 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (20242307)
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Keywords | 生体分子 / バイテクノロジー / 免疫学 / プロテオーム |
Research Abstract |
リソソームは、液胞型H^+-ATPaseによって内部pHが酸性に維持され、エンドサイトーシスやオートファジーで取り込んだ生体成分の分解に必須なオルガネラである。リソソームには、LAMP (lysosome-associated membrane protein)ファミリーやLIMP (lysosomal integral membrane protein)ファミリー等の膜貫通タンパク質が存在している。本研究課題では、様々な細胞株で発現させることを目的として、C末端に蛍光タンパク質(EGFP、DsRed)を付加したラット由来LAMPファミリー(LAMP1、LAMP2)およびラット由来LIMPファミリー(LIMP1、LIMP2)をSRαプロモーター、CMVプロモーター、並びにEF1αプロモーターに挿入したプラスミドベクターを構築した。ハムスター腎臓由来BHK細胞、ラット腎臓由来NRK細胞、サル腎臓由来COS7細胞、ヒト子宮頸がん由来HeLa細胞、ヒト肺がん由来A549細胞にLAMPファミリーおよびLIMPファミリーのEGFP融合タンパク質を発現させ、共焦点レーザー顕微鏡によって、酸性オルガネラに濃縮されるLysoTraker^[○!R] Red DND-99との細胞内局在性を検討した。その結果、LAMP1、LAMP2、LIMP1、LIMP2は、必ずしもLysoTracker^[○!R] Red DND-99と共局在しているのではなく、細胞株の種類によって、局在性が異なることが観察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分子タグを挿入したLAMPファミリー遺伝子およびLIMPファミリー遺伝子を発現するプラスミドベクターを構築し、可視化プローブや精製用プローブとして利用可能になった。一方、LAMPファミリー遺伝子やLIMPファミリー遺伝子を発現するラットナチュラルキラーRNK-16細胞の樹立に成功していないため、今後、遺伝子導入法や選択条件の最適化を行う必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題では、これまでの研究成果を踏まえ、RNK-16細胞以外のナチュラルキラー細胞株や細胞傷害性T細胞株についても、LAMPファミリー、もしくはLIMPファミリーを安定的に発現するトランスフェクタントの樹立を試みる。今後、樹立したトランスフェクタントを用いて、細胞傷害顆粒の可視化や高純度精製法の開発を行う。
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Research Products
(18 results)