2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22658037
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
作田 庄平 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (80192087)
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Keywords | 生理活性 / 標的タンパク質 / 生物活性 / ダイマー / プローブ |
Research Abstract |
微生物や植物の二次代謝産物から種々の生物活性物質が得られる。新しい生物活性の場合、活性物質の作用機構は不明な場合が多い。作用機構の解明は基礎、応用両面から重要である。中でも標的分子の同定は最重要課題である。しかし現存の手法では非常に困難である。より簡便な方法の開発が強く望まれる。本研究では標的タンパク質の新たな同定法の開発に挑戦する。ポイントはリガンドをダイマー化したプローブを利用する点である。プローブと結合し分子量が倍化するタンパク質をプロテオーム解析により同定し標的分子をとらえる手法の開発を試みる。 研究実施計画ではキチナーゼ阻害物質アロサミジンのダイマー化を本年度から開始し、赤カビ病Fusarium graminearum麦類に感染し蓄積するマイコトキシンであるデオキシニバレノールの生産を特異的に阻害する植物成分プレコセンIIについての研究を次年度から行う予定であったが、順序を入れ替え、本年度はプレコセンIIのダイマー化にまず着手した。プレコセンIIの7位のメトキシル基を各種アルコキシル基に置換した誘導体と、7位を水酸基とした誘導体2分子を水酸基の間にアルキルあるいはエチレンダリコールのスペーサーを導入して結合させたダイマーを調製した。それらのデオキシニバレノール生産阻害活性を調べたところアルコキシル基の鎖長が長くなるほど活性が低下し、またダイマーでは活性が失われていた。今後活性を維持したプレコセンIIのダイマーの調製を試み、またアロサミジンのダイマー化に着手する。
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Research Products
(7 results)