2012 Fiscal Year Annual Research Report
腸管樹状細胞を介した食品免疫調節機能の次世代評価系の開発
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22658041
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
八村 敏志 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (40238019)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 樹状細胞 / 腸管 / 機能性食品 |
Research Abstract |
腸管樹状細胞は、腸管免疫系の応答調節に重要な役割を果たし、食品による免疫調節の標的となっている。しかしながら、腸管樹状細胞はマウス等の実験動物から直接分離して実験する以外方法がなく、腸管から細胞を分離する困難さから、食品の腸管樹状細胞を介した免疫調節機能を評価することは困難である。そこで、本研究においては、食品の腸管樹状細胞を介した免疫機能を評価する次世代評価系を構築することを目的としている。 昨年度は、マウス骨髄細胞からの腸管型樹状細胞の誘導を試みた。一方で、これまで腸管樹状細胞において、TLR2リガンド刺激により、TLR9による応答が抑制されることを見出しているため、本年度は、骨髄細胞より誘導された樹状細胞において、同様な抑制応答が認められるかどうか検討した。その結果、骨髄細胞より誘導された樹状細胞においても、TLRリガンドであるリポペプチドPam3CSK4により、TLR9リガンドであるCpGオリゴDNAに対する応答の抑制が観察された。またこの抑制効果は、TLR2欠損マウスの骨髄より誘導された樹状細胞では認められず、確かにTLR2を介していることが確認された。 樹状細胞のこのようなTLR2を介した抑制応答は、腸管における過剰な免疫応答や炎症を抑制する機構であると考えられ、食品による樹状細胞を介した免疫調節において、このような応答を利用できると期待される。骨髄細胞から誘導された樹状細胞は、食品因子のこのような免疫調節機能を探索、評価することに有効と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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