2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22658060
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
高橋 明義 北里大学, 海洋生命科学部, 教授 (10183849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 洋明 北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (50236816)
水澤 寛太 北里大学, 海洋生命科学部, 講師 (70458743)
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Keywords | サクラマス / 電解質 / 黒色素胞刺激ホルモン / MSH / メラノコルチン受容体 / MCR / 浸透圧調節 / 鰓 |
Research Abstract |
(1)海水馴致と斃死:自然光下の白および黒色水槽(淡水)で一定期間サクラマスを飼育したところ、白色水槽における成長が優れていることを見出した。これにより、我々がカレイ目のマツカワで最初に見出した白色水槽の成長促進効果が、サケ目魚類のサクラマスにおいても認められることを示した。白および黒水槽(淡水)で飼育したサクラマスの海水適応能については実施しなかった。(2)電解質とホルモン:実施しなかった。(3)黒色素胞刺激ホルモン(MSH)遺伝子およびメラニン凝集ホルモン(MCH)遺伝子発現と海水適応:(1)サクラマスの脳から2種類のMCHcDNAをクローニングした。一方(1型)は全構造を決定し、他方(2型)については部分構造を決定した。(2)サクラマスの脳から5種類のMSH受容体(MC-1R、MC-2R、MC-3R、MC-4R、およびMC-5R)cDNAをクローニングした。さらにこれら受容体遺伝子の発現部位を、特に浸透圧調節に関連する組織に注目して逆転写ポリメラーゼ連鎖反応法により調べた。その結果、各組織で以下のような各受容体遺伝子の発現が認められた。鰓:MC2R。心房:MC2R、MC4R、MC5R。心室:MC1R、MC2R、MC3R、MC4R、MC5R。腸:MC1R、MC2R、MC5R。体腎:MC1R、MC2R、MC3R、MC4R。今後、それぞれの組織における当該遺伝子を発現する細胞の同定が必要となった。[注]黒色素胞刺激ホルモンはメラノトロピンとも呼ばれ、略称はMCである。その受容体はMC受容体(MCR)と呼ばれる。
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