2011 Fiscal Year Annual Research Report
旧積雪地方農村経済調査所による戦前期農家経済調査の体系的保存と有効活用の基盤確立
Project/Area Number |
22658069
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
仙田 徹志 京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (00325325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 治平 神戸大学, 農学研究科, 教授 (40204557)
林 敏浩 香川大学, 総合情報センター, 教授 (90264142)
藤栄 剛 滋賀大学, 環境総合研究センター, 准教授 (40356316)
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Keywords | 農家経済調査 / 戦前期 / デジタルアーカイブ / 経済統計学 / 統計資料 |
Research Abstract |
本研究の目的は、戦前期に旧農林水産省積雪地方農村経済調査所(以下、旧雪調)が実施した各種の「農家調査」の体系的保存とその有効活用方法について、その基盤確立を図ることである。具体的には、(1)メタデータの作成、(2)デジタルアーカイブ化、(3)両大戦期の農家経済行動や農家所得分布の計量分析、として本研究は実施され、コンピュータ技術の最先端の成果を取り入れつつ、研究上の参入障壁を出来るだけ取り除き、多くの研究者にとって利便性の高いデジタルアーカイブを構築し、これらのデータを用いた実証分析の基盤を形成することを目的とするものである。本研究を契機として京都大学と新庄市教育委員会は、平成22年11月に教育研究交流に関する協力協定を締結し、デジタルアーカイブを効率的に進めるための体制を構築した。22年度には雪の里情報館に保管されている個票の保存状態を把握し、本研究の対象とする資料の絞り込みを行った。その結果、旧雪調が実施した農家調査の調査票の原票が保管されていることが判明し、デジタル化の優先順位を決めた。今年度の研究成果の概要は以下の通りである。 (1)初年度に決定したデジタル化の方針に基づき、「現金に関する農家経済調査」の北海道から宮城までの4道県および、「庄内地方米作調査」、「農家負債に関する調査」のデジタル化を行った。 (2)デジタル化を実施した各調査票のデータ入力を行い、データベースとしての復元を行った。 (3)昭和9年の現金に関する農家経済調査のデータを用い、現金収入および現金支出にかんする実証分析を行った。 (4)公開に向けたデジタルアーカイブシステムの構築を行った。 (5)戦前期の農家経済調査にかかわるセミナーを研究グループ以外の学外者も招聰し、定期的に開催した。
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Research Products
(2 results)