2010 Fiscal Year Annual Research Report
ハイパースペクトルカメラによる遺伝子組み換え成功判別法の開発
Project/Area Number |
22658075
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
伊藤 博通 神戸大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (00258063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 斉聖 神戸大学, 大学院・農学研究科, 助教 (00304121)
宇野 雄一 神戸大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (90304120)
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Keywords | カルス / ハイパースペクトルカメラ / 近赤外線分光法 / 遺伝子組み換え / 硝酸還元酵素遺伝子 / ホウレンソウ |
Research Abstract |
★カルスの硝酸濃度分布画像合成アルゴリズム開発 本年度は分光画像処理システムを構築し、カルスの硝酸濃度分布画像合成アルゴリズムを開発した。ハイパースペクトルカメラ(デルフトハイテック社製V10、波長範囲400nm~1000nm、波長分解能9nm、水平画素数1280画素)を固定し、単焦点レンズ(COSMICAR製,焦点距離8mm,f値1.4)、光源装置(Newport Corporation製,Oriel Quartz Tungsten Halogen Research Sources model 66499, 250 W QTH lamp model 6334)、単軸ロボット(YAMAHA製,T-4)を組み合わせたハイパースペクトルイメージングシステムを構築した。神戸大学農学研究科植物栄養学研究室所有のホウレンソウカルスを使用した。カルスをシャーレ内の寒天培地(MS培地)上で培養して作出した。このときMS培地の硝酸濃度を変化させ、最終的に154個のカルスを用意した。 カルスは未分化細胞の塊であり、培地から栄養素を吸収する。このとき細胞間隙に多量の養液を保持している。本研究では細胞中の硝酸濃度を測定する必要があるため吸引濾過により細胞間隙水をカルスから除去した。カルスをハイパースペクトルイメージングシステムによって撮影し、画像中カルス領域の平均スペクトルを取得した。撮影後サンプルを煮沸し抽出液からRQ-flex法によりカルス毎の硝酸イオン濃度実測値を取得した。 154データを検量線作成用と評価用に2対1に分割した。波長範囲400nm~1000nmを使用し、PCR(Principal Component Regression)法及びPLS(Partial Least Squares)法を使用して吸光スペクトルからカルスの硝酸濃度を推定する検量線を作成した。解析には自作のプログラムを使用した。 解析の結果、409nmから994nmのスペクトルを使用した場合に検量線作成用データの実測値と推定値との寄与率が0.7499、評価用データの相関係数が0.6499となった。 組換え成功判別のためには今年度得られた検量線では精度が低いため、計測法に改善が必要である。来年度に非破壊硝酸イオン濃度計測法を確立し、実際に組換えカルスを作出して開発手法の評価を行う。
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Research Products
(1 results)