2010 Fiscal Year Annual Research Report
オンチップ共発現マイクロアレイによる転写制御ネットワークの精密解析
Project/Area Number |
22658111
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
土居 信英 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (50327673)
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Keywords | プロテオーム / 蛋白質 / 遺伝子 / バイオテクノロジー / 発現制御 |
Research Abstract |
オンチップ共発現マイクロアレイによる転写因子複合体・DNA相互作用の精密解析の方法は、(1)ビオチン化プライマーでPCR増幅した遺伝子発現用cDNAのアビジンスライド上への固定、(2)スライド上での無細胞転写・翻訳反応(オンチップ共発現)、および、(3)蛍光標識抗体を用いた転写因子複合体・DNA相互作用の検出、という手順で行った。 初年度は、ロイシンジッパー構造により二量体を形成してDNAに結合することが知られている転写因子FosおよびJunの遺伝子と、その結合配列であるシス調節DNA(AP1)を用いたモデルとして、以下の2通りの相互作用解析について実験条件の最適化を図った。 (1)転写因子同士のタンパク質間相互作用解析:転写因子Fosをコードする鋳型DNAと捕捉用の抗体をスライド上に固定し、オンチップ転写翻訳した転写因子Fosをスライド上に提示し、C末端をCy3で蛍光標識した転写因子Junとの相互作用をマイクロアレイ専用蛍光スキャナーにより検出する系を構築することができた。また、FosにHisタグまたはHaloタグを融合し、抗体よりも安定な抗HisタグDNAアプタマーまたはHaloタグリガンドをタンパク質の固定に使用する方法について詳細に検討した結果、前者についてはFosをスライド上に固定し、Cy3標識Junとの相互作用を検出することに成功した。 (2)転写因子とシス調節DNA間の相互作用解析:検出用FLAGタグを付加した2つの転写因子FosおよびJunをコードする遺伝子とシス調節DNAをスライド上に固定し、無細胞タンパク質合成系によりスライド上でタンパク質を共発現させ、シス調節DNAと相互作用した転写因子を蛍光標識抗FLAG抗体によって検出することに成功した。
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