2011 Fiscal Year Annual Research Report
創薬を指向したメダカを利用するin vivoスクリーニング法の構築
Project/Area Number |
22659002
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 資正 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (40116033)
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Keywords | メダカ / 抗がん剤 / 再生医療 / 生物活性物質 / スクリーニング |
Research Abstract |
これまでの医薬シーズの探索では、酵素、微生物、培養細胞などを利用するin vitroでのスクリーニング後、見出した活性物質をマウスなどでの動物実験で評価し、有望な化合物を医薬シーズとして利用してきた。このため、動物実験の段階で効果を示さない化合物や毒性の高い化合物が選択される場合も多くあった。このことから、直接in vivoでも有効な活性物質を見出すことができる評価系は、医薬シーズの探索時間を短縮し、コストの削減にも繋がると考えられる。本研究では、飼育や個体の供給が容易であり、形質転換や形質導入技術が確立されている魚類メダカを利用し、in vivoでも有効な活性物質を直接見出すことができる評価系の構築に挑戦するものである。 今年度は、メダカの尾ヒレ再生に着目し、これを阻害する化合物(血管新生阻害物質やリンパ管新生阻害物質)または促進する化合物(骨、血管やリンパ管の形成を促進する再生医療に有用な化合物)を探索することを目的に、昨年度、多検体の活性評価が可能なように最適化を行い確立した評価系を利用して、研究代表者が保有する底生海洋生物の抽出エキスおよび海洋微生物の培養物ライブラリーを対象とする探索を行った。そして、2種類の海綿のメタノール抽出エキスにメダカの尾ひれ再生を阻害する活性を見出し、1種類の海綿のメタノール抽出エキスに尾ひれ再生を促進する活性を見出した。さらに尾ひれの再生阻害活性を示した海綿の抽出エキスについて、活性試験の結果を指標に分画・精製を進めた結果、メダカに対して毒性を示さない濃度で尾ひれの再生を阻害するアルカロイド成分を単離した。そして現在、本化合物についてリンパ管または血管を可視化したトランスジェニックメダカを用いて、高次での活性評価を進めている。
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Research Products
(5 results)