2012 Fiscal Year Annual Research Report
スイッチ機能を有する人工遺伝子デリバリーシステムの創製
Project/Area Number |
22659006
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
原島 秀吉 北海道大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (00183567)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶本 和昭 北海道大学, 薬学研究科(研究院), 特任准教授 (10416216)
林 泰弘 北海道大学, 薬学研究科(研究院), 特任助教 (30548178)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | DNAワクチン / 非ウイルスベクター / 樹状細胞 / 遺伝子治療 / スイッチ機能 / アジュバント |
Research Abstract |
平成24年度までの研究により、KALA修飾MEND(KALA-MEND)のトランスフェクションは、樹状細胞に対して劇的なシグナル活性化を引き起こし、さらにはNF-kBやSTATなどの活性化を介した樹状細胞の活性化を行うことが明らかとなってきた。また、本細胞の活性化過程において、KALA修飾MENDの構成成分のうち、内封した遺伝子、KALAペプチド、脂質エンベロープすべてが重要な因子であることが明らかとなった。本年度は、そのメカニズムについて詳細に解析を試みた。各種toll様受容体の欠損マウスから単離した樹状細胞においても、同様な活性化が引き起こされることも明らかとなった。また、本細胞の活性化には、遺伝子を封入する脂質膜の融合性も重要であることも示された。これらのことから、遺伝子の細胞質への輸送が免疫活性化の引き金となることが示唆された。活性化により産生されるサイトカインのプロファイルを解明した結果、IL1やI型インターフェロンなどの産生が高く、これは、既存のアジュバント(LPSやCpG配列含有オリゴヌクレオチド)により活性化された場合と比較しても大きく異なるものであった。さらに、これらKALA-MEND特有のサイトカイン類の産生プロファイルより、インフラマソームやSTING経路などの活性化がその機構として考えられた。本仮説を検証するために、各種経路に対する阻害剤を用いた際のサイトカイン産生量を測定した結果、共に劇的な抑制が認められた。これらの結果より、KALA-MENDによる免疫活性化には、外来遺伝子の細胞質輸送が極めて重要であり、さらにその経路には、長鎖DNAに対する細胞質センサーが関与することが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)