2010 Fiscal Year Annual Research Report
由来臓器ごとのヒト間葉系幹細胞プロファイリングと培養条件最適化と標準化
Project/Area Number |
22659076
|
Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
肥田 直子 独立行政法人国立成育医療研究センター, 生殖・細胞医療研究部, 共同研究員 (70360112)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅澤 明弘 独立行政法人国立成育医療研究センター, 生殖・細胞医療研究部, 部長 (70213486)
|
Keywords | 虚血性心疾 / ヒト幹細胞 / バイオリソース |
Research Abstract |
胎児付属物から間葉系幹細胞株を樹立は、採取組織を培養dishに置くことにより比較的簡単に為される。しかし胎盤においては、通常の細胞採取法により細胞株を樹立すると、増殖スピードの早い母体由来細胞の混入が問題となる。そこで高率に心筋へと分化する細胞株を樹立する為、採取する胎盤部位を細分化し、部位毎に細胞株を樹立した。研究試料は全て男児出産時の付属物とし、混入の有無は3回継代培養後染色体検査にて確認した。絨毛膜板直下の絨毛組織(幹絨毛)を細断した分画は最も増殖が良好で分裂回数は20~30であった。一方で、基底脱落膜付近の絨毛組織(分枝絨毛)由来の細胞は接着細胞が最も早く確認されたが、分裂4~5回で増殖は停滞した。また、母体由来細胞の混入は幹絨毛から採取した細胞株では皆無だったが分枝絨毛から採取した細胞株においては8割以上であった。 母体由来細胞の細胞株、胎児由来細胞の細胞株に選別後、各細胞株が有する機能を評価する為(1)RNAを抽出し、ES細胞特異的なシグナルの発現の差異(多分化能の有無)を確認した(2)CD表面抗原を用いたFACSを行った(3)心筋誘導アッセイにより、心筋分化率を比較した。 有望な細胞株の増殖スピード上昇及び分裂回数増加を目指し至適培養条件を検討した。第一に臨床応用される細胞を培養する際に栄養供給物質として用いるヒト血清の調製法を検討した。温度管理、震盪時間等を調節することにより、培養初期の細胞接着の早期化を促し、移植細胞の必要細胞数である50,000,000個に3週間で到達する培養系を確立した。また、採取した間葉系幹細胞をピオグリタゾン(PPAR-γ活性化薬)の存在下で培養することにより、心筋への分化能を向上させることに成功した。
|
Research Products
(4 results)
-
[Journal Article] Pretreatment of Human Mesenchymal Stem Cells with Pioglitazone Improved Efficiency of Cardiomyogenic Transdifferentiation and Improved Cardiac Function2010
Author(s)
Shinmura D., Togashi I., Miyoshi S., Nishiyama N., Hida N., Tsuji H., Tsuruta H., Nakamizo H., Segawa K., Tsukada Y., Ogawa S., Umezawa A.
-
Journal Title
Stem Cells.
Volume: 29
Pages: 357-366
Peer Reviewed
-
[Journal Article] Xenografted human amniotic membrane-derived mesenchymal stem cells are immunologically tolerated and transdifferentiated into cardiomyocytes2010
Author(s)
Tsuji H, Miyoshi S, Ikegami Y, Hida N, Asada H, Togashi I, Suzuki J, Satake M, Nakamizo H, Tanaka M, Mori T, Segawa K, Nishiyama N, Inoue J, Makino H, Miyado K, Ogawa S, Yoshimura Y, Umezawa A.
-
Journal Title
Circ Res.
Volume: 28;106(10)
Pages: 1613-1623
Peer Reviewed
-
-