2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659077
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山崎 小百合 北海道大学, 大学院・医学研究科, 特任准教授 (70567255)
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Keywords | 制御性T細胞 / 樹状細胞 / 癌 / TLRシグナル |
Research Abstract |
制御性T細胞(Treg)はマウスやヒトの末梢のCD4^+ヘルパーT細胞の5-10%を占める亜集団で、Foxp3転写因子とCD25(IL-2receptor α-chain)を発現し、免疫学的自己寛容の維持に重要な役割を果たしている。Tregは自己免疫疾患の発症と同時に、広義の自己である腫瘍に対する免疫応答も抑制し、担癌状態の免疫抑制に関与している。ガンで免疫を抑制しているTregを、ガンを攻撃するサイトカイン産生細胞に変換することができれば新しい治療法につながる可能性がある。 本研究では、TLRを介して樹状細胞を活性化させることでTregのFoxp3の発現をdown-modulateし、かつ抗腫瘍活性を有するIFN-γ産生細胞へと誘導するアジュバントの検討を行った。 TLRリガンドで樹状細胞を活性化し、Tregをエフェクター細胞に変換できるかを確認するために、In vitroの系において担癌マウスより単離したTregと骨髄由来樹状細胞を共培養し、各種TLRリガンドを加えた。培養3日後にFoxp3の発現と、培養上清中のサイトカイン産生を確認した。担癌マウス由来のTregと骨髄由来樹状細胞との共培養の実験において、使用したTLRリガンドは次のとおりである。 TLR2/6:PGN(Peptideglycan)(10ng/m1),Pam2Lipopeptides)(100nM) TLR3:PolyI:C(合成dsRNA)(50μg/ml) TLR4:LPS(Lipopolysaccharid)(10ng/ml) TLR5:FlaA(Fllagellin)(10ng/ml) TLR7/8:Imiquimod(0.25ng/ml),CLO75(1.0μg/ml) TLR9:CpG(ODN2006)(2.5μg/ml),CpG(ODNM362)(2.5μg/ml) 無刺激のものに比べてFoxp3の発現がdown-modulateしたものは上記中には存在しなかった。また、IFN-γの産生量については、50pg/ml未満の微量の産生を認める群があったが、コントロールのCD4^+CD25T細胞との共培養の系で800pg/mlのIFN-γを産生していたので、有意ではない可能性が示唆された。一方、TLR2/6のリガンドであるPam2化合物の刺激によりTh17由来のサイトカインであるIL-17Aの産生上昇が確認されたため、現在検討中である。
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Research Products
(7 results)