2012 Fiscal Year Annual Research Report
揮発性有機化合物を指標とした真菌感染症の早期診断法の開発
Project/Area Number |
22659086
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
岩口 伸一 奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (40263420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 孝仁 奈良女子大学, 自然科学系, 教授 (60144135)
竹内 孝江 奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (80201606)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 深在性真菌症 / アスペルギルス症 / 揮発性有機化合物 / ガスクロマトグラフィー質量分析計 / 動物感染実験モデル |
Research Abstract |
平成24年度は昨年度の結果の再現性を確認するために深在性真菌感染症(アスペルギルス症)の起因菌であるAspergillus fumigatus(A. fumigatus)について、真菌感染時に放出されるMVOCsあるいは宿主からのVOCsの検出を動物感染実験モデル(マウス)を用いて行った。また、マイコトキシンを産成するAspergillus nigarについても同様の実験を行った。さらに、本年度はマウス呼気中の揮発性有機化合物を効率的に回収するために装置の改良を行い、呼気から直接VOCをSPMEに捕集できるようにした。免疫抑制剤を投与したマウスにA. fumigatus菌液を接種し、感染日から2日目のマウスの呼気を、固相マイクロ抽出法(SPME法)で3時間採取し、ガスクロマトグラフィー質量分析計(GC/MS)によってVOCsを同定した。呼気採取したマウスについては、肺を摘出、逆培養し、菌が肺組織に存在することを確認し、さらに、肺の組織切片を作製、グロコット染色で菌糸を染めだすことにより、菌が肺の中に侵襲していたかどうかを確認した。 GC/MSによって揮発性物質を同定した結果、感染マウスの呼気のみ検出されるVOCsは見いだされなかったが、感染マウスで増加するものとして1-Decanol、 Octane、Isothiocyanatocyclohexane、1, 4-Methanoazulene (Longifolene)が見つかった。調べた呼気はカビ感染後2日目であるため、これらのVOCsはカビ由来というよりは真菌感染に対する宿主応答の結果増加したことが予想された。今後はこのような真菌感染に伴い増加するVOCsに注目して研究を行う必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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