2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659090
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
黒木 和之 金沢大学, がん進展制御研究所, 准教授 (20178122)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | B型肝炎ウイルス / ウイルス感染 / 宿主レセプター / 肝細胞 |
Research Abstract |
本年度は、分泌性ルシフェラーゼ(GLuc)遺伝子が組み込まれたHBVベクターの高産生系の作製とHBV感染系の確立について主に取り組んだ。 DHBVの感染の成立は作成したiHep様細胞で認められなかった。HNF4A、FOXA2、HNF1A、GATA4遺伝子のダックfibroblastsへの導入・発現ではアルブミン等の肝細胞特異的遺伝子の発現が認められてもDHBVは感染しないことから感染に必要な因子がこれらの細胞には欠けているものと考えられる。 HBVベクターについてはヘルパーHBV constructとしてHBV core、polymerase、X遺伝子発現とHBV envelope発現と二つに分けることで組換えによる野生型HBVの出現を抑えたより安全な系を構築した。この系では昨年度構築したHBVベクター系より100倍多いウイルス粒子(>10⁷/ml培養液)を産生し、HBV感染機構等の研究に有用なツールを作製できた。 ヒト肝がん由来細胞株HuH7は、DMSO添加下の培養によりCYP3A4など肝細胞特異的遺伝子の発現が増大し又hepatic duct様構造が認められるようになる。特に2% DMSO存在下では低頻度ながらHBVの感染成立が認められた。このDMSO濃度で肝細胞特異的sodium-taurocholate cotransporting polypeptide (NTCP)の発現が最大となることを発見したのでNTCP遺伝子導入・発現細胞を樹立しHBV感染実験をおこなったところ低頻度ながら感染が認められた。本年度11月のHBVレセプターがNTCPであるとのYanらの発表からNTCPがHBV感染成立に関与しているものと考えられるが、我々のNTCP遺伝子安定発現細胞株でHBV感染が低頻度であることから感染成立にはさらに種々の要因が関わっていることが示唆される。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|