2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22659095
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松島 綱治 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50222427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上羽 悟史 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00447385)
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Keywords | 幹細胞 / 移植 / GVHD / 血球分化 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
1)移植後経時的に骨髄、リンパ組織、およびGVHD標的臓器における骨芽細胞マーカーおよび骨芽細胞抑制因子(OIF)の遺伝子発現をReal-time RT-PCRにより解析した。骨髄において、骨芽細胞マーカーであるALP, Osterix, Osteocalcin, Keraの相対的mRNAは移植後3日目に血球系細胞の消失にともなう一過性の増加を示した後、GVHD誘導群ではT細胞浸潤が始まる7日目にかけて著減した。骨細胞マーカーDmp1および内皮細胞マーカーPlvapは観察期間を通じてGVHD誘導群においてもコントロール群と同程度の発現を認める一方、線維芽細胞マーカーColla2はGVHD誘導群で7日目以降著減しており、これらの結果からGVHDに伴う骨髄組織細胞の障害は主に骨芽細胞、線維芽細胞に強く誘導され、骨細胞、内皮細胞の障害は軽度であることが示唆された。OIFの発現はGVHD群において7日目以降に上昇していたが、OIFの遺伝子欠損マウス由来T細胞をドナーに用いた予備的検討ではGVHDに伴う骨芽細胞マーカーの抑制は解除できず、OIFの単独阻害では急性GVHDにおける骨芽細胞障害を解除できないことが示唆された。今後骨髄GVHDのエフェクター分子の一つであるFasLとOIFの共同阻害の治療効果ならびにOIFの慢性GVHDにおける骨芽細胞障害への関与を検討する必要がある。 2)ドナーT細胞による骨芽細胞障害機序を検討するため、骨芽細胞株MC3T3とドナーT細胞の共培養試験を行い、ドナーT細胞ではMC3T3の分化、成熟が抑制されること、この抑制には細胞間接触が関与すること、bmpのシグナル阻害が関与することが示唆された。の
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Research Products
(6 results)